紙コップのデザインは、時代のニーズによって変化しつつあります。
最先端のデザインを採用している紙コップを取り入れることで、顧客の関心を集めやすくなる、企業イメージを向上させられるなど、さまざまなメリットが期待できるので、企業のブランディング戦略を考慮して積極的に取り入れる企業も多くあります。
本記事では、紙コップ業界においても注目が集まりつつある「エコ」に焦点を当てて、実際に企業が採用しているエコな紙コップの事例とともに、エコな紙コップの概要や導入するメリットについて解説します。
紙コップ制作の注目ワードは「エコ」

利便性の高さや耐久度、おしゃれであるかどうかなど、良い紙コップを評価するポイントは多くありますが、近年ではカップの仕組みや制作過程が、どれだけ環境に配慮されているかどうかも注目されるようになってきています。
消費者がエコやSDGsに関心を持つようになってきていることから、スターバックスコーヒーやファミリーマートをはじめとする大手カフェ・小売企業は、年々エコに重きをおいたオリジナル紙コップを採用しています。
オリジナル紙コップにも同様の傾向があり、企業ブランディング戦略の一環として、紙コップ制作の際には「エコ」に注目してみることをおすすめします。
【蓋なしでもこぼれない!?】話題のオリジナル紙コップ&エコデザイン
ここでは、実際に企業がどんなエコな紙コップを採用しているか、紙コップデザインの画像とともに3つの事例を紹介します。
大手カフェからコンビニチェーンまでカバーしているので、ぜひ自社でエコな紙コップを制作する際の参考にしてみてください。
スターバックスコーヒー
スターバックスでは、環境・社会・経済的に適切な方法で管理された森林から産出された木材や紙製品に与えられる認証、「FSC®認証」を取得した紙コップを採用しています。
デザインはシンプルなロゴのみですが、紙コップの製造方法に注目して、エコな紙コップを実現しています。
ファミリーマート
引用:コンビニエンスストア初!「FAMIMA CAFÉ」カップ・蓋一体型の「完全紙カップ」(the good cup)導入に関する実証実験を開始~2月7日(火)より、ファミリーマート本社店舗にて実施~ ファミリーマートでは、コンビニエンスストア初となるカップ・蓋一体型の完全紙カップの導入を開始しています。
カップ・蓋一体型の完全紙カップは「バタフライカップ」と呼ばれており、ストローや蓋の備品が必要ない特徴があります。
製品によっては、自然分解される素材を使用しているため、環境に優しい使い捨てカップとして、多くの企業に注目されている次世代の紙コップだといえるでしょう。
ミニストップ
ミニストップでは2024年からアイスコーヒー用のカップも、紙コップに変更する取り組みを実施しています。
共通のカップにすることでカップの生産量を抑えられるだけでなく、ストローなしで飲めるフタを導入することで、プラスティックの削減効果が期待できます。
エコな紙コップを制作する際には、紙コップ自体の性能や特性に注目するのはもちろん、オリジナル紙コップでいかに環境に負担をかけない運用するかを考えることも重要だといえるでしょう。
エコな紙コップとは

エコな紙コップといっても、製品によって環境に配慮しているポイントは大きく異なります。
そのため、企業のブランディング戦略に活かすには、どのポイントで環境に配慮しているのかを理解し、顧客へ的確にアピールする必要があります。
ここでは、エコな紙コップだからこそ実現できる、環境にやさしいポイントを3つ解説します。
素材にこだわっている
紙コップは素材が木材であるため、森林伐採など資源破壊の原因になっている側面があります。
原料に関係する環境問題を少しでも減らすためにも、エコな紙コップの中には、環境になるべく負担を与えない方法で原料を調達している商品が多くあります。
エコな紙コップで採用されている原料の調達方法は、主に以下の2種類に分かれます。
- FSC認証:FSCが定めた基準に沿って、環境・社会・経済的に適切な方法で管理された森林から産出された木材や紙製品に与えられる認証。持続可能な森林資源の利用に配慮した商品であることを証明している。
- 間伐採:木々の成長を健全に促すために、間引いた木材の総称。間伐採の木材を使用することで、資源を有効活用し、環境にかかる負担を減らせる。
木材を使用する以外にも、成長が早い竹やサトウキビを原料にした製品も、環境にやさしい紙コップだといえるでしょう。
何度も繰り返し使用できる
紙コップは強度の関係上、1回の食事でしか使用しない傾向が強く、大量生産と大量消費を繰り返している商品特性を有しています。
大量消費のビジネススタイルは環境への負担が大きいため、スポーツや音楽など大型イベントで配布される紙コップの中には、繰り返し洗って使用できる素材を使い、大量消費の負担を少しでも減らそうという取り組みが増えつつあります。
イベント限定のデザインを施せば、記念品として自宅でも配布したオリジナルコップを使用してくれるようになるので、シチュエーションによっては有効なエコな紙コップだといえるでしょう。
付属品を使用していない
飲み物によってはストローや蓋などをセットにして、紙コップを配布するケースも少なくありません。
紙コップで併用されているストローや蓋は、プラスティックで作られていることが多いです。
プラスティックは土に還りにくい素材であるため、ポイ捨てなどをしてしまうと環境に悪影響を及ぼしてしまいます。
そのため、エコな紙コップの中には、蓋の役割を果たすような構造を取り入れているものも開発されています。
蓋を購入する手間も省けることから、大手コンビニやカフェチェーンで採用されてきており、蓋付き紙コップは消費者にとって身近な存在になりつつあるといえるでしょう。
エコな紙コップを採用するメリット5選

エコな紙コップを採用するかどうかを決めるには、事業のコンセプトがマッチしているかどうかはもちろん、企業的にどんなメリットがあるかを把握しておく必要があります。
ここでは、エコな紙コップを採用するメリットを5つ解説します。
事業ブランディングをより強力にしたいと考えている人は、以下のメリットを活用するとよいでしょう。
企業イメージが向上する
エコな紙コップを採用し、環境に配慮した行動を取ることで、社会的責任を果たしている企業としての信頼が高まります。
消費者におけるSDGsやカーボンニュートラルへの関心が高まる中、「エコな取り組みをしている会社」としてポジティブなブランドイメージを構築できます。
企業利益につながりやすい
エコ紙コップの導入により、廃棄物削減やリサイクル効率が上がることで、長期的なコスト削減が実現するなど、企業利益につながるメリットがあります。
特に環境意識の高い消費者は、エコ商品・企業を積極的に支持する傾向があり、売上やリピート率の向上につなげることで、売り上げをアップできる可能性があります。
新しい顧客層にアピールできる
エコな商品を導入すると、ミレニアル世代やZ世代など、環境問題に関心の高い若い層に対する訴求力がアップします。
若い世代から好感を獲得することで、SNSでのシェアや話題性も得やすく、認知度や共感を呼ぶマーケティング効果も期待できます。
ステークホルダーとの良好な関係を築ける
エコな取り組みに積極的だと、消費者だけでなく、取引先・株主・従業員・地域社会など多様なステークホルダーからの信頼を獲得しやすくなります。
さらに、環境方針を重視する企業・団体と提携しやすくなり、新たなビジネスチャンスや連携機会の増加も期待できるでしょう。
ESG投資の対象になれる
エコな取り組みを実施していると、投資家や機関投資家から「持続可能な経営をしている企業」と認識され、資金調達の面でも有利になる可能性があります。
まとめ
本記事では、エコな紙コップの概要や導入するメリットについて解説しました。
エコな紙コップは、ただ環境にやさしいだけでなく、新たなビジネスチャンスを生むきっかけにもなります。
I Love CUPでは、環境にやさしいオリジナル紙コップ制作にも対応しているので、気になる人はチェックしてみてはいかがでしょうか。